シンガポールが警察・消防向けの人型ロボットを訓練する拠点「H2RC」を開設、早ければ2028年に現場へ
シンガポール内務省の技術機関 HTX(Home Team Science and Technology Agency)が、2026年9月30日、警察や消防などの仕事を手伝う人型ロボットを訓練する拠点「Home Team Humanoid Robotics Centre(H2RC)」を開きました。決まった手順の仕事、体に負担の大きい仕事、危ない仕事を人型ロボットに任せることを目指しています。

- 広さは約2万9,000平方フィート(編集部の換算で約2,700平方メートル)。天井からロボットを吊って支える移動の装置は東南アジアで初めてとしている
- 危険物の対応、救急車への物資の補給、爆発の後の捜査、刑務所の房の捜索の4つの用途を開発中
- 自分で動く人型ロボットが、早ければ2028年に職員と並んで働けるようにする計画
どんな拠点か
H2RC は、HTX のロボット・自動化・無人システムの専門部門の技術者が運営し、身体を持つAI(Embodied AI)を載せた人型ロボットに、公共の安全の仕事を覚えさせる場所です。開所式では、シンガポールの法務大臣で内務省の第2大臣のエドウィン・トン氏がテープを切りました。
トン氏は「職員を置き換えるのではなく、職員の力を強めるものだ」と述べ、ロボットはあくまで現場の人を助ける道具だと強調しています。
開発している4つの用途
| 用途 | 使う組織 |
|---|---|
| 危険物の封じ込め・処理・試料の採取 | 民間防衛隊(SCDF・消防と救急) |
| 救急車への物資の補給 | 民間防衛隊(SCDF) |
| 爆発が起きた後の現場の捜査 | 警察(SPF) |
| 刑務所の房の捜索 | 刑務所庁(SPS) |
どれも、決まった手順がある一方で、人が入ると危ない、または体への負担が大きい仕事です。
組んでいる会社
開所に合わせて、シンガポールの ST Engineering が HTX と協力の覚書を結びました。ほかに、Mistral AI、Field AI、General Robotics の名前が挙がっています。AIの学習に使う計算の設備は、Singtel のAI部門(RE:AI)が、米エヌビディアの GB300 という画像処理の半導体を使って強化するとしています。
この発表をどう読むか
国の機関が、警察や消防の仕事に人型ロボットを使うための専用の訓練場を作ったことは、人型ロボットが工場や倉庫の外へ広がる1つの例です。発表では「2028年に早ければ」と時期を区切っていますが、どの用途から使い始めるか、何台を入れるかは示されていません。
- どのメーカーの人型ロボットを使うのか
- 4つの用途のうち、どれから現場で使い始めるのか
- 拠点の場所の詳しい住所と、かかった費用
このページは、各社の公式発表と報道をもとに編集部が日本語でまとめたものです。価格・発売時期・仕様は発表の時点のもので、変わることがあります。最新の情報と購入の条件は、各社の公式サイトでご確認ください。当サイトはロボットの販売や紹介料を受け取る案内はしていません。